【特別支援教育の担当者にオススメの本 #02】「発達障害」の本 

授業に使える本

みなさん、こんにちは。このブログは、蛍光マーカーの部分の拾い読みだけでも、分かるようになっています。

お休みの日にでも、ゆっくり眺めていってくださいね。

さて、今回も、本の紹介です。何回読んでも、うなってしまう本たちです。

今回は、小・中学校の特別支援学級の先生方、及び特別支援学校高等部の先生方に向けた本の紹介をします。

近年、「発達障害」という言葉が社会に浸透してきました。実際にも、小中学校の特別支援学級には、発達障害と思われる子どもたちがたくさんいます。そして、その子たちの多くは、私立や都立、県立の高等学校よりも、就労まで面倒を見てくれるという特別支援学校の高等部か、高等特別支援学校に進学していきます。

今回紹介する本は、発達障害のある子どもたち、そして保護者を理解するためにも、ぜひ読んでおきたい本となっています。

発達障害について理解を深める本

①「発達障害の子どもたち」 杉山登志郎(著)・「発達障害のいま」 杉山登志郎(著)

・「自閉症、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害、虐待からくる発達障害、どのクラスで学ぶのか(目次より抜粋)」を、IQの数字や表で、可能な限り分かりやすく図表にしています。

「発達障害って、幅広くてわからないよ」という人、特別支援教育の担当になった人は、最初に読むと理解がとても深まります。納得の一冊。

発達障害児の陰に隠れる家庭の問題や、脳と神経に何が起きているのかを、様々な症例をあげて説明している。臨床現場での話題が多いが、実際に学校に来ている目の前の子どもたちや家庭の背景を考えさせられる一冊

・発達障害児への指導法ではないため、学校が忙しいときにあえて読まなくても大丈夫。前述の杉山登志郎先生の本を読んだあと、さらに理解を深めるために、長期休業中に読むことをオススメします

発達障害については、まずはこの2冊が読みやすいと思います。

②「子どもの脳を傷つける親たち」 友田明美(著)

マルトリートメント(不適切な養育)が、子どもたちの脳を「物理的に傷つけ」、その結果、学習意欲の低下や非行、鬱や統合失調症などの病を引き起こすとが明らかになった(抜粋)。脳研究の精神科医である友田先生の著書。

脳が実際に傷付いてしまうという言葉に、衝撃を受けました。子どもたちを育てる上で、保護者も、学校関係者も、知っておきたい必須の一冊。愛着、レジリエンス等、についても説明があります。

2018年に、NHKのプロフェッショナルに出ていて知りました。虐待による心の傷など、知っておくべき大切な考え方が満載です。

③「愛着障害」 岡田尊司(著)

・パーソナリティ障害や、複雑化した発達障害を改善し、うまく対処していくには、愛着という視点が必要であることが分かる。実際に、地区町村の教育支援委員会においても、子どもたちの障がいの状態から、愛着障害を疑うケースも増えてきている特別支援教育コーディネーターには、ぜひ知っておいて欲しい一冊。

・愛着障害と愛着スタイル、特性、要因と背景など、「愛着障害ってなに?」という人にお勧めの本です。発達障害にも関わってくるので、最初に読んでおきたい。

子ども時代をひきずってしまう大人達も多いのですよね。愛着形成時などに要因があるようです。子どもたちには、たくさん抱っこしてあげたくなりますね。

まとめ

今回は、発達障害や愛着障害について、入り口となる本を紹介しました。どの本も、子どもたちや保護者を目の前にすると、理解が深くなる本ばかりです。

新書ということもあり、文章が中心です。指導法が図や絵で示されている訳ではありません。しかし、とても読みやすい本ですので、長期休業中などでは一気に読めてしまうと思います。

特別支援教育は、子どもたちだけに目を向けるのではなく、保護者やその療育環境に目を向けることが大切だと、教員をやめて本を見返しながら、思いをあらたにしました。

特別支援教育を学んで専門性を身に付けることは、とても強い武器を身に付けることと同じだと思います。ぜひ、子どもたちのために、行動し、役立ててくださいね!

コメント